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剣客ゴルゴ

富田 浩之 '98.02.26


富田です。

リイド社から発売の中年向け(?)隔週漫画誌「リイドコミック」に池波正太郎先生の名作「剣客商売」が漫画化され、連載がはじまりました。作画は劇画作家の雄・さいとう・たかを。さいとう・たかをといえば「ゴルゴ13」の作者であり、やはり同じ「リイドコミック」誌上で連載の「鬼平犯科帳」を描いています。

今回の「剣客商売」の漫画化は「鬼平」に続く池波作品を扱うということで、我々火盗改メの注目を集めました。

すでに連載から2回目。第一話は原作と同じ「女武芸者」が前後編で描かれています。クレジットを見る限りでは脚色が入っているようですが、ほぼ原作通りの漫画化と見て差し支えありません。有名原作の漫画化だと、ストーリーや細部が似ても似つかぬものになってしまうことがままありますが、この点は安心です。あの、小兵衛が火箸を投げて、弥七がそれをひょい、とかわすあのシーンもしっかり描かれています。

気になる絵柄ですが、正直申し上げてちょっとイメージと違うがします。秋山小兵衛は好々爺というよりも、悪党面でかなりダンディ入ってる(笑)感じ。息子・大治郎はきりりとした大男というより、ぼーっとした感じの顔立ちです。タレ目がいけないのかも(笑)。おはるはいかにも田舎娘、といった感じになってます。佐々木三冬はイメージを崩してはいませんが、さいとう・たかおの絵柄ももう古いのかなあ、という印象を持ちました。

「剣客商売」はこの春にもドラマ化されるとの噂も耳に入ってきていますが、それよりも早い漫画化には正直驚きました。今後の展開に期待大です。

なお、火盗改メでは、漫画版「鬼平犯科帳」は「ゴルゴ犯科帳」、漫画版「剣客商売」は「剣客ゴルゴ」と呼ばれています(笑)


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